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自称LOSER米津玄師さんのファンに、赤で訂正を入れてもらいたい文章

だらだら語ります。米津玄師さんという人について。不思議と気にかかる存在なのです。さっきテレビで米津さんの新曲「LOSER」のCMが流れて、おや?と。踊ってるの米津さんじゃないですか。ダンスもしちゃうんだ。絵も上手だし、歌えるし、ボカロも使えちゃうし、多才な人だよね。アーティストになってくれてありがとう。

「LOSER」のMV見たんだけど、水のシーン、あれ美しすぎませんか。あの数秒だけで頭にはびこる邪念がすべて浄化される。階段の踊り場の水位が上がって、米津さんが、たぷん、と水につかる瞬間、水面越しの横顔の陰影。光のマジック。絵画か。写真か。美しすぎる。あと最後、雨の中踊り切った後に映る口元。神聖なものを見た。

ライブ一回だけ見たことあるんだけど、なんかこう、不思議なんだよね。仙人とか、蟲とか、木霊とか、そういうもののイメージに近い。人間が生まれる前から闇と共に、暮らしていました、って脚注が付きそうな、不思議な生き物感。たぶん米津さんのイラストからもそんな印象を受けてるんだとは思うんだけど、「生きとし生けるもの感」が米津さんにはある。妖怪とまではいかないけど、ふと、影の中からふわっと現れたみたいな。なんか「不思議な生き物を作る粉」から突然生まれたんじゃないかみたいな。むしろ人間が生まれる前からずっと森とか川に存在してて、ようやく人の形を得て現れた、的な。米津玄師という人、というより「米津玄師という生き物が人の形をしている」って言った方がしっくりくる。

今月のロキノン誌で、米津さんが、「邦ロック育ち」「負け犬」(正確な言い回しは忘れてしまった)というキーワードで自らを語っていたことで、親近感と同時に、やっぱりそうなんだぁ、と裏を取った気分になった。

新木場サンセットでそのお姿とライブ拝見したんですけど、まぁ本当にいるんだ米津さん、この人がマトリョシカの人かぁ、ハチさんかぁ、と一人感嘆してしまいまして。米津さんがステージに現れたとき、女の子たちから黄色い声が上がってた。すごく純粋な歓声だった。この歓声を凝縮したら、透き通った綺麗な結晶ができたんだろうな。隣にいた中学生くらいの二人組が、楽しそうにしてたことといったら。「わあ米津さんだ!!」「あっギター持った!!」「やばいやばい!!」「楽しいっ!!」「楽しい!!」「楽しい...!!」と、終始ドキドキを抑えきれずに見てました。だんだん放心状態になってくのが、声音で分かってリアルだった。こんなにライブを素で楽しんでる子初めて見た。てか感想を友達とささやき合いながらライブ見るとかキュンとくる。斜に構えないで、好き!!楽しい!!って気持ちだけでライブ見れるの大切だよね。

この「あっギター持った!!」っていうセリフが発せられるところからして、やっぱり米津さんって「本当に存在するんだ~」って思わせるタイプのアーティストさんなんだろうなと思う。あの場に集まってた中高生の子たちには、ずっと米津さんを追いかけていって、米津さんの音楽と一緒に大きくなって、すくすく青春してほしい。あの子たちが「米津さんが影響受けたsyrup16gってどんなバンドなんだろう?」ってYouTubeで検索して中学生には少々えぐみの強い曲に邂逅してしまっていないか、彼女たちの今後が心配です。

米津さんって、気になるんだよなぁ。あのくねくねした動きはなんなんだろうなぁ。なんなんだろうなこの気持ちは。