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anonymoUS

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BUMP OF CHICKENとsyrup16gが好きなあなたに読んでほしい

BUMP OF CHICKEN syrup16g

あなたがどこかで笑ったと 思うだけで宇宙が笑った
(angel fall by BUMP OF CHICKEN)

僕が見たいのはあなたの笑顔で 宇宙の神秘はどうでもいい
(君を壊すのは by syrup16g )

BUMP OF CHICKENsyrup16gって、共通のモチーフを扱ってる歌詞がある。この二曲の場合は「宇宙」だ。でも「宇宙」について両者の捉え方は異なっている。

バンプの場合、宇宙は「あなたと僕のいる僕の世界」で、シロップの場合、宇宙は「あなたと僕のいない他人の世界」だ。

宇宙を世界に例えながら「僕とあなたと世界」について歌うってのは共通しているとしても、その三者がどんな関係性を持って描かれるかは全く違う。

まずBUMPだけど、あなたがいる世界が僕の世界で、あなたがいないと僕の世界は欠けてしまうんだっていうメッセージが強い。ただし「あなた≠僕の世界」であって、あなたがいなくなったとしても、僕の世界は消滅しない。「誰の存在だって世界では取るに足らないけど、誰かの世界はそれがあって造られる」って某曲で歌う藤原さんの視点は温かい一方で、人間は一人で生きているという感覚も拾い上げるし、その点非常にシビアだ。

人間が一人ひとり、別々の世界で生きていることにも自覚的なBUMPだが、別々だからこそ、誰かと世界が交錯したときの瞬間の広がりが豊かに描かれる。たとえばこのangel fallの歌詞のように、あなたが笑ったと想像した途端に、僕の世界は色付いたりする。今目の前にあなたがいなくても、あなたは僕の世界に生きてる、そして僕を支えてくれている、という切なさも込められていて涙腺が緩む。

angel fallは、メンバーが30代になってからリリースされたアルバム、COSMONAUTに収録されてるだけあって、眼差しが温かで時間と空間に広がりを感じる曲だ。(実際にこの曲が誕生したのは20代後半かもしれないけど。そこは当時の全曲解説インタビューとかで確かめないと分からない。)

また、あなたがいなくなった時、僕と世界はどうなるのかを20代の藤原さんが歌ったのがロストマンだろう。あなたがいない世界で僕は「ロストマン」になってしまうこともある。と。

「君を忘れたこの世界」「君を失ったこの世界」っていう歌詞で僕だけになった世界の虚しさを歌う。そして君がいなくても存在し続けている世界と対峙する。残された人間の孤独感や無力感が浮き彫りになっている曲だ。同時に、君がいなくなっても何故僕は生きているのだろう?と、一人ひとつ与えられた命の残酷さに胸を痛める主人公の姿が浮かぶ。

一方のシロップ。五十嵐さんは、ただ一緒にいるだけで僕とあなただけの世界が造られる瞬間、というものに心が締め付けられるんだと思う。

小さくてちっぽけな僕たちは
一人ぼっちにならないように出来ている
(ラファータ by syrup16g)

手を取り合って 肌寄せ合って
ただなんかいいなあ って空気があって
(Reborn by syrup16g)

とかね。あと来週のヒーローやyour eyes closed なんかも、二人でいるだけで周りの世界が遠のいていく瞬間が美しく描かれている。そして僕たち以外の世界はどうでもよくて、必要なくなってしまう。シロップの歌詞は「あなた=僕の世界」に限りなく近づいた瞬間を描いた歌が多いような気がする。

五十嵐さんの描く「僕」は世界を遮断している場合が多い。そして人間の世界つまり社会を呪う歌が、かなり、ある。そんな最低の世界の中で、唯一見つけたあなたにすがって、二人だけで満たされる世界に生かされる「僕」の叫びが、歌詞に表れている。二人の間に流れるリアルな安心感が感じ取れるのが特徴的。

ここまで書いた通り、バンプもシロップも、僕・あなた・世界という三者の関係を宇宙を引き合いにして描く曲がある。

バンプの曲からは「あなたはこの世界の一員に過ぎない。あなたはいなくなってもこの世界と僕は残る。でもあなたは僕の世界を造るのに必要だ。」そんな思いが伝わってくる。

一方シロップは「あなたは僕の世界の全てだ。あなたがいなくなると僕の世界は消えて、僕には関係ない世界が現れる。だからあなたは僕の世界を造るのに必要だ。」と、バンプとは違うアプローチをしている。

自分はこんな解釈をしてみました。

今回はangel fall と君を壊すのは、を比べてみたけれど、他にも比べたい曲があるのでまた今度やろっと。